
さを感じさせていく必要があるのではないかと思います。また、寝技は形を教えれば、比較的初心者でも入りやすい練習内容です。紀要65頁なある寝技30秒試合も、柔道の「一本」である30秒を、いかに押さえるかというゲームです。教科体育の授業で未経験者がやっても子どもは楽しくやり、「柔道って楽しいものやってんなあ」と感想を述べています。今までの受け身や立ち技から入るという概念を指導者は捨てて、寝技の練習から入るという工夫もしていく必要があるのではないかと思います。 さらに、指導経験豊富な先生方に、「生涯体育を考えるのなら、年齢が高くなるにつれて腰を中心とした技、回り込む技、力のいる技、大外刈り・内股等、そういった技が辛くなってくる。しかし、スピードの速い技、足技やあるいは寝技等は、ある程度年齢が高くなってもできる。だから若いあいだに確実にそういった技をマスターしておくことが、今後長い間柔道を続けられるひとつの秘訣になるのではないか」ということも教えて頂きました。これら出てきた結果をまとめて、今後本県の柔道部活動に生かしていけたらと思います。 【パネルディスカッション】
司会者 この分科会のテーマが「中学生期の心身の発育発達段階を捉えたよりよい指導をめざして」「生徒の自発的・自主的活動を捉えたよりよい指導をめざして」「スポーツ生涯の現状と諸課題」となっています。最近の子どもたちは「指示待ち族」や「サイコロ族」とか、「5無主義」とか、いろいろ言われるなかで、子どもの価値観またはスポーツや部活動に対しての考え方が非常に多様化してきている。その中で若い指導者の部活動に対する考え方も変わってきている。また、新指導要領や中教審等で、自らが学ぶ意欲と主体的に物事を考え行動する資質や能力を培い、子どもたちの判断力や創造力・思考力等を伸ばして行くということを、やかましく言わなければならない時代が来ていると私は感じている。このような中で、部活動が、子どもたちの将来の生涯体育・生涯スポーツにどう結び付けていくのか、スポーツの楽しさをどう味あわせるのか。また、それをどう継続していくか、特に中学生は心身が発達する時期ですから、この発達期にスポーツ障害を起こさないためにどうしていくのかということも論議されました。「やらされるスポーツ」から、「やるスポーツ」ということも大きな課題だといわなければなりません。 研究協議に移る訳ですが、発表者の先生方の補足説明やご質問・ご意見あわせて出していただきたいと思います。 松田先生 先生方もいろいろと、取り組みをされていると思いますが、ひとつの効果的な活用ということで、取り組んだ内容を発表させていただきました。各学校よりアドバイスしていただけたらありがたいと思います。また、この計画ですけども、例えば保健体育の授業の計画を立てるのも大変ですが、それを部活動にもってくるということで、他の先生方から「また、ひとつ仕事が増える」ということもあります。しかし、高校であれば入学するときに「わたしは、陸上。」「わたしは、野球頑張ってやる。」と、本当に強い意思で入ってくると思いますが、中学生のときには入ってくる段階でいろいろな能力等の差があるのでこういう計画を立てるのも大事なことじゃないかと思っています。 司会者 それでは、ご意見・ご質問お受けしたいと思います。 兵庫県 失礼します。各部で部活動日誌を活用されて指導している発表だったのですけども、かなりノートをつけさせるのは、難しいと思います。難しいというのは内容をどういう内容に絞るかとか、また項目があまり多すぎると、負担になるし、月1回か2回の部活動担当者会の中で「どういう内容にしよう」とか、あるいは「こういう項目がいいのでは」とか、具体的にそういう取り組みがもしありましたら、また、成功例・失敗例含めて教えていただきたいと思うのですが。 司会者 関連してあと幾つかお伺いしたいと思います。個人カード等大変効果的だと思う
前ページ 目次へ 次ページ
|

|